2016年1月29日金曜日

子供たちの試合出場の機会について

3年生の保護者の方々にメールでご連絡した、公式戦の登録可否およびユニフォームの購入について下記のご質問を多くいただいております。メールでご回答するには文章が長くなってしまうので本ブログで回答いたします。

ご質問
「ユニフォームを購入するのは良いけれど、うちの子が試合に出る機会はあるのでしょうか?」

現在、当クラブに3年生は約20名おります。また小学生のサッカーの試合は、以前は11人制でしたが現在は8人制です。キーパーを抜かすとフィールドには7名しか出場できません。よって20名全員が試合に来ても出場できない子がどうしても発生してしまいます。それも経験であり、悔しさを煽りバネに変えて技術と精神を向上させるというのも指導の一つです。

しかし私どもはその指導は好みません。良い悪いではなく、好んでおりません。だからと言ってすべての子を出場させるのも賢明な方法ではありません。小学生のうちはいくら技術が優れていても足の速い子や体が大きい子に勝つ事はできません。大会になると相手チームは勝つために速く強い子を多く出場させてきます。そのような状況で能力が劣る子を出場させても技術面、精神面とも何一つ向上しません。試合後に残るのは自信を無くした子供たちと、それを悲しい眼差しで見る保護者の方だけです。


したがい私どもは以下の取組みを行っています。

・20名程度の登録選手の場合は、1チーム10名程度に分け、2チーム作成する。

・1チームは公式戦用のメンバーで、足が速く体が大きい、またはそのようなチームに対抗できる子を選出する(仮にAチームとします)。

・もう1チームは、足が遅い、体が小さい、もしかしたら気持ちが弱い子で構成する(仮にBチームとします)。

・Bチームが日本サッカー協会主催の公式戦には出場しませんが、他チームとレベルを調整した大会に出場し、接戦を経験させてより効果的な成長のアプローチを図ります。

・年間の試合数はAチームもBチームも同程度にします。

・なお子供は急成長する場合がありますし、停滞する場合もあります。日々の練習を見てAチームとBチームの入れ替えは適宜行います。

上記の取組みにより、各自レベルが合った大会に出場する機会があり、実力に見合った成長が見込まれると考えています。スポーツ選手として、自信やこれまでの努力を木っ端微塵にされる強烈な経験は必要ですが、今では無いと思います。今はなによりもサッカーを楽しみ、そして試合後の親子の会話が「何も出来なかったね・・・、元気出しなよ」ではなく、「あのプレーは良かったね!あのプレーはこうしたら良いんじゃない?」などの前向きで楽しい会話になってほしいと望んでいます。

2016年1月27日水曜日

オリンピック日本代表

U23オリンピック日本代表ですが、昨日の準決勝でイラクを2-1で下し、6大会連続でオリンピック出場を決めました。手に汗握るスリリングな試合を制したのは本当にたくましい、見事な試合でした。

今回のブログでは”たくましさ”、メンタルについて記載したいと思います。

昨夜のイラクおよびその前のサウジアラビアとも優れたフィジカルを全面に押し出した攻撃で日本を苦しめました。テレビで見る両チームの身体つきからもフィジカルの違いは十分に伝わります。11対11の単純な力比べでは日本に勝つ見込みは全くありません。またそのフィジカルを活かしたスピードのあるドリブルや力強いディフェンスに日本はことごとく遅れをとります。

ではなぜ勝てたのか?その要因の一つが”意思の力”です。ご存知の通りサッカーは技術と体力、メンタルで成り立っており、中でもメンタルは”サッカーはメンタルのスポーツ”と言われるほど重要な要素です。イラク戦やサウジアラビア戦のように、全員の集中力が研ぎ澄まされ、常に先を読み、闘う姿勢を持ち続ければ、技術や体力に差があっても勝つ事が可能です。これまでのワールドカップの歴史でも幾度となくジャイアントキリングが起きています。弱小国が強国に勝つ事ができる、それがサッカーの魅力でもありますね。

しかしこのメンタルの高まりは、都合よく毎回出せるものではなく、また試合中に一人でも弱気な選手がいると瞬く間に他の選手に感染し、ネガティブマインドが浸透してしまいます。今回のように極限までメンタルを高めたのは、「谷間の世代」と言われた彼らの反骨心なのか、手倉森監督のマネジメントなのかはわかりませんが、一つの成功体験として彼らの経験となり今後の糧になるのは間違いありません。

子供たちの試合でも体大きい相手との試合では攻め込まれる時間が長く、一度失点してしまうとずるずると失点を重ねてしまう事が多々あります。小学生にメンタルの強さを求めるのは無理がありますが、中学生、高校生で色々な経験をして将来はオリンピック日本代表のように強くなる事を期待しましょう。

2016年1月10日日曜日

ご質問をいただきました。「チームによるプレーの違いについて」

最近ブログの更新が少なったとのご意見をいただきました。良くお気付きで・・・。
今の時期は地味~なトレーニング期間なのであまり書くことはなく。。。しかし同時に面白そうなご質問をいただきましたので、それをテーマにしてみます。

ご質問:「所属しているチームの試合と西が丘で出場した試合で子供のプレーが違うように見えるのはなぜか?」

これは他チームに所属している子が当チームにも入会し、当チームで練習試合に出場した際の親御様のご感想です。このご質問は以前からよく聞かれるのすが、まずチームの方針が違います。この方針とはわかりやすく言うと試合に勝つことの優先順位です。試合に勝つためには相手より多く得点を取り、失点するリスクを最大限に減らさなくてはいけません。その為の特徴的なプレーとして、自分達のゴール前付近にボールがある時間を無くし、すばやく相手側コートにボールを移し失点のリスクを減らすプレーがあります。
具体的には、自陣で奪ったボールをとにかく大きく素早く相手側コートに蹴りこみます(これをサッカー用語でクリアすると言います)。このプレーには奪ったボールを正確に味方にパスする技術や、パスを出す味方を探す技術、パスを出した後のポジション移動を行う戦術眼などは一切ありません。メリットはありますが、デメリットもあります。

当クラブではこのようなプレーは推奨しておりません。このボールを大きく蹴りだすプレーを否定はしませんが、ドリブルやパスなどで状況を打開した際には大きな賛辞を送ります。しかしまだ子供なので失敗する可能性の方が高く、これが原因で失点し負けた試合はそれはもう数多くあります。
それでもこのプレーを推奨しないのは当クラブが試合に勝つ事をそれほど重要と思っていないからです。目の前の試合に勝つよりも一つでも出来るプレーを増やし、将来の可能性を広げる事を優先しているからです。

当クラブで練習試合に出場した際には、周りの子もこのようなプレーをするので、日頃他チームで出場している子も同じようなプレーになるのでしょう。面白いのが、失敗して失点しても誰が文句は言わず、逆に大きく蹴りだすプレーをした際には「蹴るなよ!」「そんなプレーするなよ!」など子供たちから指摘されます。彼らからするとせっかく奪ったボールをなんで簡単に相手に渡しちゃうの?という感覚かもしれません。

このようにたった一つのプレーだけでも勝利の優先順位により大きな違いがあります。その他にもたくさんの違いがありますので、二つのチームのプレーに違いが出るのは当然の事ですね。

しかし誤解いただきたくないのが、試合に勝つ事を否定しているわけではありません。試合に勝つ事により自信が芽生え、目覚ましい成長をする場合も多くあります。子供が成長する過程には数多くの道があり、どの道も「サッカーの上達」という目標は一緒です。幸いにもこの地域には色々な特徴を持ったチームがあります。要はチームの方針により、子供たちのプレーに違いが出てくるのは当然で、しかしどのチームの子供たちを成長させようとしているのは同じです。という事を言いたいだけです。

余談ですが、どのチームがどのような特徴なのか?試合中の指導者の指示内容でわかります。大会などでたまには相手チームの指導者の指示を聞くこともサッカーの楽しみ方の一つです。

2016年1月9日土曜日

西が丘カップの開催

本日はNPOとしてサッカーの普及および少年少女のスポーツ推進活動の一環で、近隣のチームを招きサッカー大会を開催しました。

北区からは当クラブが2チーム、スぺリオ城北、プレイファンさん。板橋区からは北前野さんと下赤塚FCさんの6チームでリーグ戦です。優勝は下赤塚FC、準優勝にスぺリオ城北、三位に西が丘黄色チーム、四位に西が丘水色チームという順位でした。

日頃の区大会、ブロック大会とは違った雰囲気の中、真剣に楽しくプレーする良い機会になったかと思います。毎年一回は開催していますが、もう少し増やしたいですね。とにかく参加された選手はもちろん、応援の保護者の方、指導者の方々、皆さまお疲れさまでした。


さてうちのチームです。
とても成長の跡が見られます。練習の成果が随所に発揮され、見ているこちらは嬉しい限りです。練習でやっているプレーは成功し、やっていないプレーは失敗するというとてもわかりやすい状況は、教え甲斐があるの一言ですね。
これまでは失敗したプレーに関してはそれほど考えずにやっていた彼らでしたが、今日の試合で失敗したプレーについて考え込む姿勢が度々見れました。自分がどのようなプレーが出来て、どのようなプレーが出来ないのかを気付く良い機会になりましたね。この姿勢を忘れずに今後の練習に励んでくれたらより一層伸びていくでしょう。
また私たちも彼らのプレーの評価を改める機会を得ることができ、これを今後の練習に反映します。

来週からまた頑張りましょう!