2013年10月20日日曜日

前回のブログで他のスポーツも観よう!と言った手前、少々探しましたが、あるものですね。バスケットボールbjリーグの東京エクセレンスの試合を観てきました。

紆余曲折あったbjリーグですが、無事に開幕戦を迎えしかも東京エクセレンスというチームは板橋区も本拠地という事なので、これはもう観に行くしかありません。場所も小豆沢体育館という自転車で近場というのも魅力です。

とはいえバスケットボールの試合を観るのは初めて。当然ルールもよく分かりませぬ。ほんとに気軽に楽しめれば良いかと。

と、軽い気持ちで会場に入りましたが、ご覧のとおり小さな体育館ですが満席です。しかもバスケットボール会場の独特の派手な音楽とDJが会場を盛り上げます。観客席もコートに近いですし、とにかく迫力満点ですね!







ルールもチームの良く分からない中で観ましたが、正解でした。やっぱりスポーツは面白いですな。ちなみに今後も小豆沢体育館で東京エクセレンスの試合があるので、皆様も是非。

http://tokyo-excellence.jp/

2013年10月16日水曜日


先日、国立スポーツ科学センターの「2013スポーツ祭り」に行ってきました。年に一度この施設の内側を見れる良い機会。東京オリンピックを控え、これからこの施設の重要性が益々高まるでしょう。



以前講演いただいた長坂先生が紹介された”勝ち飯”レシピ、ありました!そしてWEBの記事をまとめた内容が書籍になっていたので当然購入です。




長坂先生の言葉の通り、特別な物はなくバランスを考えたありふれた内容のメニューです。練習と同じで強くなるのに近道は無いのですね。継続は力なり。

ところで、会場に背中にネームプレートを付けたアスリートが多く見受けられましたね。おかげで選手名と競技が分かってとても助かりました。サッカー以外はそれほど詳しくない私にとっては、恥ずかしながら顔を見ても分からないのが現状です・・・。
しかしこれはおそらく私だけではないでしょう。多くの方がレスリングの吉田選手や水泳の北島選手の顔を知っていても、その他の選手は例えオリンピック代表選手ですら道ですれ違っても気付かないと思います。

考えてみればこれはとても悲しい事ですよね。4年に一度のオリンピックの晴れ舞台に登るそれまでの期間は、全く注目されずしかしとても厳しいトレーニングと試合を行っているわけです。しかもメジャーなスポーツ以外のほとんどの種目は予算が限られ、満足な環境で練習が出来ず、自腹で海外遠征に行く事もあるそうです。私たち観客はオリンピックでの彼らの奮闘に勇気をもらい、日々のモチベーションに繋げているわけですから、これまで観る機会が無かったスポーツにもっと関心を持つべきなのではないかと、背中のネームプレートを見て、ふと考えてしまいました。

元日本代表監督のイビチャ・オシム監督はスポーツについて以下のように語っています。

「スポーツとはなんでしょう?見て楽しむもの?やって楽しむもの?どちらも正解でしょう。しかし完璧にエレガントな正解とは言えません。

スポーツは育てるもの。

人の心を育て、体を育て、チームワークを育て、夢や情熱を育てるもの。そしてそのスポーツもまた、育てられることを必要としています。スポーツには人生と似たところがあり、何かを成し遂げようと思えば、必要な条件を整えなければなりません。

スポーツが人を育てるように、人もまた、スポーツを育てていく必要と責任があるのです。」

今みなさんが関わっているサッカーは、たくさんの方が興味を持って注目したおかげで、良いグランドができ、子供達が安全な環境の中で元気いっぱい練習する事ができます。このように一人ひとりが特に特別な事をしなくても、ただ関心を持つだけで選手や子供達に良い環境を提供する事ができるのです。みなさんも機会があれば、サッカーだけではなく違う競技も足を運んでご覧になってください。もちろん私も観ます。その際はこのブログでレポートしますので少しでも気にかけてもらえれば。。。

2013年10月12日土曜日

さて最近特に低学年の子の保護者の方から、プレーについて同様の質問をいただくのですが、せっかくなのでこのブログで回答したいと思います。


■質問

1,自分のところにボールが転がってきた際に、コーチは「ボールを蹴るな!」と言ってますが、これはどういう事でしょうか?またその際に蹴らずにドリブルしてもすぐに相手に囲まれてボールを取られてしまいます。どうすれば良いのでしょうか?

2,西が丘サッカークラブは練習でも試合でもポジションを決めていないですが、なぜでしょうか?


■回答

1,について
これは試合形式の練習や試合の中で、自分のところにボールが転がってきた時や、相手からボールを奪った際に、とにかく力任せにボールを遠くに蹴ってしまうプレーがあった場面でこのような発言をしています。このシチュエーションに限らずサッカーのプレーで最優先されるものはゴールを奪う事です。ですので、この場合にまず考えなくてはいけない事はシュートしてゴールを奪えるか?という事です。しかし目の前に相手がたくさんいますし、正確なシュートを蹴ることができない、そもそもゴールまで届かないという事が現実ですので、そこで次の選択肢を考えます。それはドリブルであり、パスでもあります。それらのプレーも当然ゴールを奪う事を目的となりますので、その目的を達成するドリブルの仕方やパス(どの味方にパスを出せばゴールを奪う可能性が高まるのか?)という事になります。
サッカーのそれぞれのシチュエーションでは、一瞬にしてこれらの事を考え決断し行動しなければなりません。とても難しいプレーですが、何回失敗してもやらない限りは出来るようになりません。そこでその可能性を放棄するプレーには注意している次第です。今は出来なくてもいつか出来るようになります。
しかし低学年ですとせっかくボールを蹴らずに足元の配下に収めてドリブルしても結局は相手に囲まれてボールを取られてしまいます。このような際に私たちが掛ける言葉は「取り返せ!」くらいですね。高学年であれば、そのようなシチュエーションになりそうな時はあらかじめグランド内の味方の位置を把握して、また迫ってくる相手の力量も判断しドリブルやパスで交わすなりしてその状況を打開します。このようなプレーが理想的ですが、低学年の子にはまだそこまで求めていません。低学年の子はまずはきちんとボールを次のプレーがしやすい場所に収め、ドリブルでもパスでも何かしらやろうという意思を表現できればOKです。今はボールを取られてもそのうち上級生のようなプレーができるようになります。

2,について
例えば日本代表の内田選手は高校生までFWやMFでプレーしていたそうです。しかしそのポジションで限界を感じ、サイドバックにポジションを変更してからブレイクしたそうです。また以前インタビューした佐伯選手は、小学校の頃はFWやDFだったそうですが、中学からMFに変更して長く現役を続けました。このように小さい頃のポジションとは別のポジションで大成した選手は日本にも海外にもたくさんいます。ですので、私たちは子供達が将来どのポジションでも出来るように色々なポジションをやらせています。やらせているというと乱暴ですが、試合では子供達自身にポジションやシステムを考えさせて任せていることも多々あります。ですので練習ではポジションを決めず、それぞれが好きなポジションについています。
サッカーのトレーニングや研究は他のスポーツに比べ発達していますが、それでも先週の成長を見極めるのは難しいのでしょう。


以上が回答ですが、これは当クラブが「育成」を最優先としている故の理由です。これが「試合での勝利」を最優先とした場合には全く違う指導になります。ボールが自分のところに転がって来た際に、そこが自分達のゴールに近い場合、ボールを奪われたらすぐに失点してしまいますので、直ちに遠くに蹴飛ばしてリスクを回避するプレーが正解になります。
ポジションにしても早いうちに固定すれば、そのポジションでしなけばいけないプレー、してはいけないプレーが分かり、チーム戦術の向上にとても役立ち、試合に勝つ確率はぐっと高まります。
「育成」と「勝利」。どちらが良いかはいつの時代も議論になりますが、両方ともにメリット、デメリットがあります。指導者はそのバランスをうまく調整していくことが大事なのでしょうね。






2013年10月5日土曜日

こんな本を読みました。

「弱くても勝てます(開成高校野球部のセオリー)」

開成高校なのでとてつもなく頭脳的な野球で勝ち進んでいくストーリーかと思いきや、ちょっと違う展開。個性的なスタイルで戦うのですが、やっぱりあまり勝ててません。タイトルと中身にギャップがあるような・・・。
しかも監督の苦悩はなんだかどこかで聞いたことがある内容で、考えてみればうちの監督も同じようなことを言っていたなぁと読んでて笑ってしまう内容でした。

その内容でいくつかポイントをピックアップしてみます。

「勝負事だという意識がまったく欠けている」
何回でも打てる(バッターボックスに入れる)、(ピッチャーは)何回でも投げられるという考えが緊張感を薄くしているいる。ただでさえ練習量が少ないのにこれは論外(な意識)。

「準備ができていない」
練習が始まっても集中力が無く雑談している、練習の合い間の一息が長い、次に移る行動が遅い。試合では打球が来てから、バッターボックスに入ってから、ピッチャーが投げてから何をやるかを考えている。事前に何も想定していないからすべての行動が後手後手になってしまう。

勝負事に関しては、試合では私たちも”勝利”を求めていないのでそこまで厳しい事を言っていませんが、試合で緊張感が無いのは特に最近目に付きます。リラックスさせて試合に臨ませていますが、それが慣れてきているのか簡単なミスが多くなっています。少し練習試合をやり過ぎたかもしれません。
準備は、これは出来てる子と出来ていない子がはっきりしており、出来ている子は成長が著しいですね。特に中学年クラスで感じるのですが、まだ遊びの延長で練習に来ている子達がいます。それに対し、高い集中力を持って常に全力で練習に取り組む子は顔つきが違いますし、絶対に上手くなってやるという迫力を感じます。そういう子は私たちも全力でバックアップしますし、可能な限り高学年クラスの練習に混じってもらいます。このようなサイクルが出来ると当然成長が早くなりますね。高学年と練習するから上手になるのではなく、高学年のレベルに食らいついていく高い意識の結果でしょう。

テレビでは浦和対大宮の埼玉ダービーが行われています。相変わらず異様な雰囲気のこの一戦。やつらには絶対に負けない!というスタジアムの気迫が、選手を強くさせるのでしょうね。