2016年6月24日金曜日

イギリス EU離脱の影響(サッカーの話し)

本日の国民投票の結果により、イギリスがEUを離脱する事が決定しました。今後は憲法の整備を行い、数年後に正式に離脱すると言われています。
キャメロン首相が辞意を表明し、日本をはじめ各国の経済指標はリーマンショックを超えるほどの下落をしています。

この結果により世界にどのような影響を及ぼすのでしょうか?これはサッカーのブログなのでサッカーの影響を考えてみます。

まず真っ先に思い付くのがプレミアリーグにおけるイギリス国籍以外の選手の処遇です。ヨーロッパリーグでは、EUに国籍を持つ選手であればEU内では外国籍選手として扱わず自国の選手とされています(このきっかけが有名なボスマン判決ですね)。しかし今回の結果により、イギリスのプレミアリーグに所属するイギリス以外の選手は外国籍選手になってしまいます。

例えば岡崎選手が所属するレスターを見てみると、登録選手22名中8名しかイギリス国籍の選手がいません。2位だったアーセナルに関しては28名中6名で、シーズン中にはスタメンにイギリス国籍の選手が誰もいない事もありました。おそらく他のチームも同様でイギリス国籍選手より他国籍選手の方が多いでしょう。
以前のルールである、外国籍選手は各チーム3名までというルールが復活した場合、他国籍選手が大幅に抜けてチームが成り立つのか疑問です。また優秀な選手が抜ける事により、チームおよびリーグの質が下がり、チームの弱体化が予想されます。日本の選手に関しては、より少ない外国籍選手枠をめぐる中でとても厳しい競争が待ち受けているでしょう。普通に考えれば外国籍選手は世界的な選手を獲得し、周りを安い賃金の自国選手で揃えるチーム作りをするはずです。その中に日本の選手が入るとは思えません。

また一番の懸念はサッカー市場の縮小です。現在のサッカーはマネーゲームと言われるほどお金が飛び交っています。メッシなど超一流の選手には何十億という大金が支払われる狂った世界です。このサラリー高騰のきっかけは放映権料が高額になった事であり、これにより世界中からお金が集まっています。

今年、岡崎選手の活躍によりレスターの試合を初めてTVで観た方は多いでしょう。自国選手が活躍する試合はファンであれば観たくなるものです。これは世界共通の事であり、ボスマン判決により自国選手が各国で活躍するにつれ、各国のサッカーリーグのTV観戦の需要が上がり、視聴率および視聴料と共に各チームに支払われる放映権料が大幅に上昇しました。
視聴率が上がるとどのような事がおきるでしょうか?ご存知のようにスポンサーが集まります。全世界で放映される人気コンテンツとなったサッカーには、世界的な企業がこぞってスポンサーに手を挙げスポンサー費用も高騰します。

このような事により、お金がお金を呼び、そのお金が優秀な選手をヨーロッパに集めた結果が今になります。

しかしこれからはイギリスのプレミアリーグは自国選手が中心になることにより、TVの視聴率が大幅に下がる事が予想されます。これまで世界中から視聴者を集めていたのが、イギリス人しか観なくなったら、視聴率は下がり、しいては放映権料も値下がりします。そしてスポンサーの規模も小さくなり、サラリーや選手の質も低下していくでしょう。

何よりも懸念されるのが、今回のイギリスがEU崩壊のきっかけになってしまう事です。この結果によりギリシャをEUに引き留める理由が無くなりますし、次はフランス、イタリアなどでEU離脱を問う国民選挙が行われると噂されています。もしかしたらとても大事な歴史の転換点が本日だったかもしれません(主要国が離脱したら世界恐慌になってしまいますね)。
とはいえ、そこまでしなくてもEUのルール変更を実施して、結局は各国が元の鞘に収まる意見もありますしどうなるかはわかりません。

これからのサッカーは、昔のような閉鎖的で殺伐とした雰囲気に戻るのか?それとも変わらず華やかなサッカー界でいるのか?本日の件は当然日本、Jリーグにも影響を及ぼすはずです。

サッカー文化の行く末、サッカー選手の価値、サッカー選手の社会的な地位を検証し、私たちが子供サッカーを教える意義を見つめ直す必要に迫られるかもしれません。今後の世界情勢を注視して対応していきましょう。

さて今回はサッカーに限った記事ですが、もちろん皆さまの普段の生活にも多大な影響を及ぼします。これからは働き方、家族の在り方、価値観が大きく変わるはずです。(サッカーのブログなので)このブログには記載しませんが何かの折に情報発信できればと考えています。

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